会社設立と経営者が亡くなった場合
誰しも自分が亡くなることはできれば考えたくないものです。
しかし、残された家族や従業員がいる場合はそういう訳にもいきません。
そこで、事業主が亡くなった場合―相続について準備しておく必要があります。
相続には税金が発生します。相続する者(相続人)が税金を納めなければならないのです。
ところが、個人事業主と法人の場合はまったくと言っていいほど、
この相続税の発生の仕方が違うのです。できるだけ税金に持っていかれないように、
賢く効率的に相続を行いたいものです。そこで、相続税対策を考えてみましょう。
■相続―個人事業主の場合
個人事業主の場合は事業主が亡くなると、
すぐに事業を続けることが難しくなってしまいます。
なぜなら事業主が亡くなったことを金融機関が知った時点で、
事業主個人の預金・財産はそれが事業のための物であっても、
個人的な物であっても凍結(誰も引き落としたりできないこと)されてしまうからです。
一般個人が亡くなった場に凍結されるのと、同じ理由によります。
それは、財産の名義人の死亡により預貯金は法的には「遺産」となり、
相続人全員の財産となるからです。この凍結は遺産を守るためのものであり、
遺産分割が確定するまで続きます。口座からの引き落としは、
キャッシュカードでも窓口でもできなくなり、公共料金も自動引き落としが不可能になります。
必要書類が揃い、遺産相続が確定するまで通常、数ヶ月から時には数年もかかるので、
それまでこの状態が続くのです。個人事業主の残された家族や従業員はこれでは困ってしまいます。
すぐに仕入れ先などへの支払いができなくなり、従業員の給与も払うことができません。
決済資金を期日までに払うことができなければ倒産してしまう恐れもあります。
つまり、事業の継続そのものが困難になってしまいます。
また、個人事業主が土地や建物などの不動産を所有しそれらを事業用として
使用していた場合も、相続税の対象となってしまいますから、
相続のためにその事業用不動産を処分しなければならなくなったら、
それこそ事業継続は難しくなってしまいます。これが、相続が発生した場合の個人所業の問題となる点です。
■相続―法人の場合
しかし、個人事業を法人化した場合はどうでしょうか?
法人化することにより個人名義の事業資産をすべて法人名義に変更できるのです。
そしてこの法人名義の預金は、法人代表者が亡くなった時も凍結されることはありません。
法人の物だからです。凍結されるのは、あくまでも代表者の個人名義の預金などだけなのです。
従って、代表者がなくなっても事業の継承上、財産面では困ることはないのです。



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